略縁起 当山の創建は仏教公伝によると538年ですが、時の天皇・欽明帝の御願をうけ、加古の行満が弥勒菩薩をご本尊として開創され、その後、役の行者が法華経一部八巻二十八品を書写し、葛城の峯々に安置し、当山の如法峯に最後の巻を納めたので巻の尾(まきのお)の呼称が生じたといいます。 行基菩薩が文殊菩薩を安置し、その弟子・法海は和泉大津の浦に紫雲に包まれた千手観音の示現を拝して歓喜し、当山に千手観音をお祀りしたのが、西国三十三番第四番札所の本尊であります。 元々当山は大和王権の海上交通の守りの為に建立された寺で、古来茅渟の山寺と称され、この縁によって弘法大師空海さまも当山の三論の学者・勤操大徳を慕って出家剃髪し入唐求法された寺として有名です。 当山は後白河上皇や後鳥羽上皇などの庇護により、一時は八百坊を誇る大寺院でしたが、織田信長の兵火等により焼失してしまいます。その後、境内の建物は豊臣秀頼によって再興されました。 「大阪みどりの百選」のひとつである施福寺一帯は国定公園に指定されているので、自然美溢れる寺としても人気があります。境内から見渡せる岩湧山や三国山など和泉山脈の雄大な景色も楽しみのひとつ。春は桜、秋は紅葉が美しく、深山幽谷、自然を満喫できるところです。 |
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年中行事 |
1月1日 〜 1月3日 |
修正会 (しゅしょうえ) |
1年間の厄や煩悩を落とすため、鐘をつき、御経を奉読し、また新年の開運、招福の法要を行います。 |
1月8日 〜 | 碑伝木立 (ひでんぎだて) |
病難、火難、水難、剣難、盗難、起難受難の消滅を祈願し、碑伝と書体と字数を違える事無く碑伝木を建て替えます。 |
2月3日 | 節分会 (せつぶんえ) |
自分の当たり年の星をお祀りして、厄除けをご祈祷します。 |
5月15日 | 御本尊開帳法要 (ごほんぞん かいちょうほうよう) |
施福寺・ご本尊さまの御開帳をいたします。 |
6月4日 | 山家会 (さんげえ) |
天台宗の宗祖伝教大師・最澄さまは、弘仁13年(822) 6月4日に亡くなられました。山家会はその忌日です。 |
8月9日 | 千日観音先祖供養 (せんにちかんのんせんぞくよう) |
この日にお参りすると、千日分の功徳があるとされています。 |
11月24日 | 天台会 (てんだいえ) |
中国天台宗の高祖・天台智者大師智の忌日に、その報恩謝徳のために修する法会です。 |
施福寺の主なみどころ |
本堂 本堂には加古の行満上人により祀られた弥勒菩薩と法海上人により安置された千手観音が奉安されています。 現在の本堂は豊臣秀頼の寄進で、安置されているご本尊さまは秘仏となっていますが、年に1回(5月15日)御本尊開帳法要の日に御開帳いたしております。 |
愛染堂 本堂からやや下った所に建てられた愛染堂は、かつて勤操僧正がこの寺に住んでいた時、弘法大師空海が訪れてきて、、この場所で剃髪・得度して修行したといいます。 愛染堂の中には愛染明王、勤操僧正、弘法大師の像が安置されています。 愛染堂の前には、「弘法大師御剃髪所跡」の銘の刻まれた石碑、「弘法大師報恩感徳の為」と書かれた灯籠が建てられています。 |
● 参拝時間 | 12月1月2月末日 8:00〜16:00 3月〜11月末日 8:00〜17:00 | ||||
● お休み | 年中無休 | ||||
● 参拝料金 | 拝観料は無料です。 | ||||
● 交通アクセス |
南海本線・泉大津駅槙尾山行バス(平日6本、日祝日10本)で終点下車(約1時間)、坂道を徒歩約30分。 南海高野線・河内長野駅、または泉北線・光明池駅からバスで横山高校前へ、槙尾山行きに乗り換え、終点下車。 |
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阪和自動車道岸和田和泉ICから県道230号を東へ1km走って春木北交差点で右折、226号を4km南へ走って春木川出口交差点を左折、大野町交差点を越えて国道170号を父鬼川に沿って2km東へ、県道228号と出会うところから右折し5km走れば現地。 駐車場: あり 交通アクセス(地図) |
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● お問い合わせ |
『施福寺』 〒 594-1131 大阪府和泉市槙尾山136
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