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略縁起

延暦十三年(794)桓武天皇は、動乱の中に奈良から長岡京を経て平安京へと都を遷され、羅城門の東西にそれぞれ大寺を置かれました。

現在の京都は御所をはじめとして大部分が東方へずれてしまっていますが、東寺は元の場所にそのまま残っていて史蹟に指定されています。

建立の最中、弘法大師・空海によって真言密教の根本道場とされ、寺号も「教王護国寺」と称されるようになりました。

伽藍配置は、奈良時代の寺院建築形式で、南大門・金堂・講堂・食堂・北大門が一直線に並び、南大門の東に五重塔、西に潅頂院が配されています。 境内北西にある宝物館には、空海の遺品など多くの文化財が保存されており、さながら美術品の宝庫でもあります。

「弘法さん」は毎月21日、大師の命日に催される京の風物詩です。境内には千件以上の露天が並び、20万人以上の人出で賑わいます。これは大師に寄せる民衆の信頼の深さを表しているといえましょう。

なお、宝物館の公開は年2回、春と秋に行われます。
(春季/3月20日〜5月下旬・秋季/9月20日〜11月下旬)
 
御詠歌: 身は高野(たかの) 心は東寺 おさめおく
           大師(だいし)の誓い あらたなりけり
宗派: 東寺真言宗総本山
開山: 藤原伊勢人
創建: 延歴十五年(796)

 西国愛染十七霊場のご本尊・愛染明王は、毘沙門堂にお祀りしております。
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年中行事
 1月1日
 〜 1月5日
初詣 (修正会)
(はつもうで)
新年の開運・招福の法要を行います。(1月3日)
六百巻の大般若経をお唱えし、人々の安穏を祈願します。五重塔 初層公開
 1月8日
 〜 1月14日
後七日御修法
(ごしちにちのみしほ)
大曼茶羅、観音、明王ほか天部、諸神に供養し、天長地久・天下太平・万民豊楽・五穀豊饒を祈願します。この導師を真言宗長者といい、全真言の大法要です。
 1月21日 初弘法
(はつこうぼう)
弘法大師の御影前に香花を供えて法要を行い仏徳を讃歎します。
 1月28日 講堂修正会
(こうどうしゅしょうえ)
新年の開運・招福の法要を行います。
 3月15日 鎮守八幡菩薩会
(ちんじゅはちまんぼさつえ)
八幡神の法要を行います。
 3月21日 春の彼岸会
(はるのひがんえ)
一山の僧侶が威儀を正して集まり、弘法大師の恩徳に報いると共に、人々の幸せを願って読経します。
 4月21日 正御影供
(しょうみえく)
一山の僧侶が集まり、弘法大師さまの恩徳に報いると共に、皆さまの幸せを願って読経します。
 6月15日 降誕会
(ごうたんえ)
弘法大師のご誕生をお祝いとして、花御堂の中に大師の童子形の像を祀り甘茶を献じ供養します。
 8月15日 万灯会
(まんとうえ)
十二日に精霊を迎え十四日を中心にウラボン(盆)の行事を行います。
 9月21日 秋の彼岸会
(あきのひがんえ)
ご先祖さまの霊・新仏・無縁仏の冥福を祈り、法要を行います。
 11月15日 鎮守八幡菩薩会
(ちんじゅはちまんぼさつえ)
八幡神の法要を行います。
 12月21日 終い弘法
(しまいこうぼう)
師走の21日は1年の最後の弘法さんの縁日で、数多くの露店が建ち並び、多くの老若男女がお参りされます。

東寺の主なみどころ

五重塔 (国宝・江戸時代)

東寺の象徴として広く親しまれている五重塔は、天長三年(826)弘法大師の創建着手に始まりますが、しばしば災火をうけ、焼失すること4回におよんでいます。

現在の塔は寛永二十一年(1644)徳川家光の寄進によて竣工した総高55メートルの、現存する日本の古塔中最高の塔です。

全体の形もよく、細部の組ものの手法は純和様を守っており、初重内部の彩色も落ち着いて、江戸時代初期の秀作です。



金堂 (国宝・桃山時代)

金堂は東寺一山の本堂で延長十五年(796)創建されました。

文明十八年(1486)に焼失し、今の堂は豊臣秀吉が発願し、片桐且元を奉公として再興させたもので、慶長八年(1603)に竣工しました。

天竺様の構造法を用いた豪放雄大な気風のみなぎる桃山時代の代表的建築ですが、細部には唐・和風の技術も巧みに取り入れています。
講堂 (国宝・室町時代)

天長二年(825)弘法大師によって着工され、承和二年(835)頃には完成しました。

その後台風や地震で大破し、たびたび修理を重ねてきましたが、文明十八年(1486)の土一揆による戦火で焼失しました。

現在の講堂は延徳三年(1491)に再興された建物で、旧基壇の上に建てられ、様式も純和様で優美な姿を保っています。



立体曼荼羅

堂内の白亜の壇上には大日如来を中心とした五智如来をはじめ、五菩薩、五大明王、四天王、梵天、帝釈天の二十一駆の仏像が安置されています。

これは弘法大師の密教の教えを表現する立体曼荼羅(密厳浄土の世界)です。

六駆は後補像ですが、十五駆は平安時代前期を代表するわが国密教像の秀作です。
大師堂 (国宝・室町時代)

西院は伽藍の西北部にあり、弘法大師の住房で、大師の念持仏、国宝・不動明王像(秘仏)一駆が安置され不動堂とも呼ばれていました。

康歴元年(1379)焼失しましたが、その翌年には再建され、さらに十年後の明徳元年(1390)には北側に、国宝・大師像を拝するための礼堂と廊を加え現在の姿となりました。

入母屋造りの礼堂、切妻の中門、ゆるやかな勾配の総檜皮葺の屋根がその優美さを際立たせています。



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INFORMATION

参拝時間 午前9時〜午後4時30分 (9月20 〜 3月19日)
午前9時〜午後5時30分 (3月20 〜 9月19日)
お休み 年中無休
参拝料金 500円

交通アクセス


近鉄・東寺駅下車、西へ徒歩5分
JR京都駅下車、八条口から出て西南へ徒歩15分


名神高速・京都南インターを下りて、国道1号線を北へ

駐車場: 乗用車 × 150台
      大型バス × 30台 マイクロバス × 50台
料金: 乗用車 2時間600円  バス 2,000円
 
アクセスマップ(地図)
 

お問い合わせ

『東寺 <教王護国寺> 』
〒 601-8473 京都府京都市南区九条町1番地

 TEL  FAX
 拝観受付
 


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